2010.5.24~6.2 インドネシア旅行記(バックパック)
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【6.1~2】バリ島民族舞踊観賞 in ウブド ~ 帰国の路
午後5時半になりました。私は動物が大好きなので何時間いてもいいのですが、目的の伝統舞踊観賞を逃すわけにはいきません。そろそろ出発することにします。
ここから「Jl. Wenara Wana」通りを1kmほど北に向かって歩きます。
ここにも公園の入口がありますね。
振り向いてモンキー・フォレストをパシャリ。
通りには民芸品や衣類、アクセサリ、雑貨、化粧品、飲食店、コーヒー店、バー、インターネットのお店、宿泊所など、観光客向けのお店の数がたくさんあります。
日本から雑貨や衣類、化粧品をたくさん持ってくる人がいますが、可能なら必要分を現地調達したほうが身軽です。衣類も現地で購入して衣替えすると気分も乗っていいと思うしね。「身軽さ」は観光で最大の利点であるとバックパッカーは強く助言します。
えっ、そんなGoogleのストリートビューでも見れる写真じゃ何売ってるかわからん、って? ですよね~、次からそのへんを気をつけます。
まっ、通りの雰囲気はこんな感じです。
さてさて、ウブドで舞踊公演会場が集まる市場の周辺に近づいて参りました。人通りが多くなってきましたよ。私はチケットを持ってませんので、何所で売っているのか人に尋ねます。
チケットは向こうからやってきました。チケットを探しているのか? と話し掛けてくるので、そうだと答えると、本日の公演はどことどこが行う予定で、私が持ってるのはここのチケットだ、と言ってきました。Rp.50,000-の公式チケットをRp.80,000-と値をつけています。売り場は分からないし売切れかもしれません。私もチケットが欲しいので細かいことは気にしないことにします。5分ぐらい話をしてRp.70,000-で取引成立です。彼は会場受付窓口のところまで私を案内してくれました。
ウブドでバリ舞踊を公演する団体は幾つもあります。劇団によって演技の題材やストーリー、表現方法、衣装、公演会場・日時などが異なります。じっくりと観賞したいなら数日滞在して、それぞれ複数の団体の公演を観劇してみるのもよさげです。今回、私が観劇したのは毎週火曜日に19:30からウブド王宮で定演のある、
・「LEGONG Dance & RAMAYANA Ballet」, BINA REMAJA TROUPE
(レゴン ダンス&ラーマーヤナ舞踊劇、ビナ・ルマジャ 一座)
です。
念願叶い会場の中に入りました。席は自由席です。舞台裾の座敷はもっと前から入場してるひと達で埋め尽くされていました。でも、できるだけ前の方を陣取りたいやん。私は椅子席の最前列を確保しました。
おっと、チケットに記載してある物語の流れを頭に入れておかなくてはっ。音楽と踊りが1時間半続き、誰も語りません。紀元前7世紀における古代インドの長編叙事詩「ラーマー ヤナ」(ラーマ物語の意)のあらすじを頭に入れます。
照明が落ち、いよいよ開演です。先に音楽を奏でる楽団員の方々の入場です。写真がブレ気味なのでISOを最大値の1600まで上げておきます。画像にノイズが出ますが、ブレブレの写真になるよりはマシです。
公演が始まりました。前章はガムランの合奏です。ガムラン音楽とはさまざまな銅鑼や鍵盤打楽器で合奏する民族音楽とのこと。基本的には同じフレーズの繰り返し、始めは軽く後半は早く力強くといった感じでしょうか。1オクターブが5音階なので7音階の西洋音楽とはまた違った感覚です。(参照:ウィキ、他)
前列に見える楽器は「ガンサ」と呼ばれる鉄琴(材質は青銅製)です。写真では分かり難いですが、金槌のようなもので叩いて音を奏でています。
踊り子さんによる伝統舞踊の演技です。
本公演ではラーマー ヤナから「スバリ王」と「スグリワ王」の争いの部分の物語を「レゴン・ダンス」で表現しています。
「ラーマー ヤナ 舞踊劇」です。バリ島にやってきた10世紀以降、ラーマー ヤナはバリの美術・舞踊に多大な影響を与えました。暴力に屈せず女性の貞淑さと健気さにおいてバリ人の規範となっているとのこと。本サイトの記述はチケットの説明書きとウィキから引用しています。
物語の流れに写真を当てはめてみます。アヨーディア国の王子ラーマは妻シータと弟ラクサマナと共に宮殿で幸せな日々を送っていました。
ある日、3人は王位継承をめぐって国を追放され、ダンダカの森に辿り着きました。
そこにアレンカ国の魔王ラワナが現れ、シータを見つけます。
彼女の美しさに魅せられたラワナはシータを誘拐しようと家来マリチャと企みます。
ある時、シータたちの前に数匹の美しい黄金の鹿が現れました。
シータはラーマとラクサマナに黄金の鹿を捕まえるようせがみます。
この鹿たちがマリチャの化身であることをシータは知りません。
ラーマたちはシータの周りで戯れる鹿の捕獲を試みますが、なかなか捕まりません。
ラーマはシータの護衛をラクサマナに任せ、黄金の鹿を追って一人で森の中へ入っていきました。そして、黄金の鹿(マリチャの化身)を射止めます。森の中でマリチャの悲鳴を聞いたシータはその声をラーマのものだと思い込み、ラクサマナに助けに行くよう頼みます。ラクサマナは森の中でシータを残すことを懸念し、シータの周囲を魔法のバリアで保護しました。
魔王ラワナは森の中で独り残されたシータを見つけます。しかし、ラクサマナが張り巡らせた魔法のバリアのためシータに近寄ることができません。
そこでラワナは老曾に化け、シータに一杯の水をくれるように頼みます。それに気づかないシータは水を与えるためにバリアの外に出てしまい、ラワナに連れ去られてしまいました。
魔王の国アレンカに向かう途中、ラワナとシータは聖鳥「ジャタユ」に出合います。ジャタユはシータを助けようとしますが、
戦いの末、ジャタユは魔王ラワナに倒されてしまいます。そしてシータは連れ去られてしまいました。
シータがいなくなったことを知ったラーマとラクサマナは瀕死のジャタユを見つけます。ラーマとラクサマナは魔法で傷ついたジャタユを助けました。
ある日、ラーマはリシュヤムーカ山を訪れて猿国の王「スグリーヴァ」と親交を結びます。そして、勇敢な白い猿「ハヌマーン」を味方にしました。ハヌマーンは魔王の国アレンカに行ってシータの救援に協力することを約束しました。
一方、魔王ラワナのアレンカ城です。ラワナの姪「トリジャータ」と侍女たちの踊りです。
アレンカの城で捕らわれの身となったシータをトリジャータと侍女が慰めます。
そこにラワナが現れました。ラワナはシータと2人きりになるため、トリジャータと侍女たちを追い払います。
ラワナはシータに近づき、結婚を迫ります。
しかしシータは固く拒みます。
魔王ラワナは怒りシータを殺害しようとしますが、トリジャータの説得を受け一旦は引き下がります。
そこへハヌマーンが現れます。ラーマから預かった指輪をシータに渡し、ラーマが必ず助けに来ることを伝えます。それに励まされたシータはハヌマーンに自分の髪飾りを託します。
ハヌマーンはラーマの元へ戻る途中、鬼「ラクササ」に見つかり捕まります。しかし、ハヌマーンは自ら束縛を解き、ラクササを退治します。そしてアレンカの城を破壊してラーマの元に帰還しました。
ラーマとラクサマナはハヌマーンからシータの髪飾りを受け取りました。そして、ハヌマーンと共にアレンカの城に向かい、決戦と時を迎えます。
ラーマと魔王ラワナの一騎打ちの戦いです。
しかし、ラーマは不死身のラワナを倒すことができません。
逆に、ラーマはラワナの剣を受け、窮地の危機を迎えます。
ラクサマナとハヌマーンの救援により、ラーマは立ち直ります。
ラーマは魔法の矢を放ち、
ついに、魔王ラワナを倒したのでした。
ラーマはシータとの再会が叶い、無事、故郷のアヨーディアに帰ることができました。
そしてハヌマーンもめでたく、トリジャータを妻に迎えることができました、とさ。
本公演の主演キャストでした。
なかなかよかったじゃないですか。こりゃ、次回くる機会があればウブドで連泊、お昼は観光地巡り、夜は観劇三昧ですね。
ウブドからデンパサール空港までタクシーで移動です。車窓を流れる夜景をボーっと眺めていると寂しい気分になりますな。10日間過ごしたインドネシアともお別れです。
出国手続きをします。う~ん、出国税Rp.150,000-が微妙に足りません。急いで両替所に行きます。(みんな出国税のことを忘れないように)
帰路の便はJL716、デンパサール空港0:50発、関空8:35着です。
今まで何所にいたのか、というぐらい日本人が集まります。
搭乗時刻になり、飛行機に乗り込みました。着席時の雰囲気は到着時とまんま同じ。窓の外は暗く所々、照明でオレンジ色に照らされています。外の世界とは既に隔離された感があります。出発の時刻になり、機体のドアが閉まりました。飛行機がバックで動き始め、エンジンも次第に起動していきます。誘導路をトコトコと移動して室内が消灯となりました。滑走路に入り真っ直ぐになると、低音から2回に分けてこみ上げてきたエンジンが力強くドォーーーっと唸り、走り出しました。滑走をそこそこに深夜の離陸です。外は上も下も真っ暗ですが、目下所々に密集した明かりが見えます。一番大きな明かりの集団はデンパサール、あの辺はウブドかな、あの明かりの地区は行ってないな、っと。少しずつ高度を上げ、ゆっくりと暗いバリ島から離れていきます。飛行が落ち着いて間もなく機内食がきました。ワインを飲んだ後は寝ていたので、後は何も覚えていません。
帰国しました。はぁ~、現実に帰ってきました。明日から仕事です。。頑張ろか~。